「吹く風を心の友と」・・・出典は未刊詩篇 中原中也
今日は文学作品からご紹介したいと思います。私がこの詩と出会ったのは、高校1年生の時に国語の授業で教科書に載っていたからです。当時私はそれまで授業の予習をした事がなかったので、初めてこの詩に授業中に触れた時、牧歌的詩の心地良さに衝撃を受けました。
中原中也は小林秀雄や荻原朔太郎など昭和の巨匠とも親交があった実力のある詩人ですが、31歳という若さでこの世を去るまで、数々人々の心に染み入る詩を書いた伝説的な天才詩人です。
以下この詩の全文を記したいと思います。
「吹く風を心の友と
口笛に心をまぎらわし
私がげんげ田を歩いていた15の春は
煙のように、野羊のように、パルプのように
とんで行って、もう今頃は、
どこか遠い別の世界で花咲いているのだろうか
耳を澄ますと
げんげの色のやうにはじらいながら遠く聞こえる
あれは、15の春の遠い音信なのだろうか
滲むように、日が暮れても空のどこかに
あの日の昼もままに
あの時が、あの時の物音が経過しつつあるように思われる
それがどこか・・・・・?
とにかく僕に其処にゆけたらなあ・・・・
心一杯に懺悔して、
ゆるされたといふ気持ちの中に、再び生きて、
僕は努力家になろうとおもうふんだ」
この詩を書いた頃の中原中也は病気を患っていて、死を意識し始める頃に書いています。
当時私は、この詩をよんで、自分が30歳・・40歳になって、中也が「時は取戻せないので後悔しないように生きなさい」というメッセージを胸に生きたいものだと思ったものでした。
しかーしー現実は・・・・はあーー。
だからこの詩を見ると、懐かしく心が洗われる気持ちがします。
たぶん自分が死を意識する前にも、この詩を思い出しそうなんですが、この時も自分の過去を後悔してるのかもしれません。
次回も文学作品が続きますが、「初めにおこないありき!」・・・出典はファウストよりゲーテのフレーズから紹介します。 偉人もまずは行動することの大切さを説いていますね。
それでは次回まで。。。。。
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