第30章「幸福論」・・・ショーペンハウワー
以前ショウペンハウワーの徹底したリアリズムの世界観を紹介しましたが、今回は彼が晩年この世界においての日々の幸福のあり方を、一般読者向けに書き下ろした内容です。
「いつも未来に対する計画と配慮ばかり専念したり、過去に対する憧れに耽ったりするのはやめて、現在こそ唯一の現実的で確実なものであること、これに反して未来はほとんどきまって想像したものとは異なってくること、それどころか過去もわれわれの想像とは異なり、未来も過去も全体として見れば、見かけほどたいしたものではない。肉眼には対象が小さく見える隔たりが、心眼には大きく見えるものなのだ。真実で現実的なのは現在だけであり、現実的に充実した時であり、われわれの現実生活は現在にある。だからいつも朗らかに現在を迎え入れえるべきで、直接的な不快や苦痛を伴わないでともかく我慢のできる程度のひと時が与えられれば、これをそのまま意識的に享楽するがよい。言い換えれば、過去における希望の挫折や未来に対する憂慮のために渋面食ったりして、このひとときを気まずいものにせず、せかっくのよい現在のひとときをしりぞけ、あるいは軽率にもこれを台無しにするのは、全く愚かなことである」
確かに人の一生も思ったほど長くはないので、現在という唯一現実的な時を、いかにできるだけ楽しく過ごせるかが、幸福のあり方かもしれません。
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